「成長する人は何が違う?―経験から学ぶ力『経験学習』のすすめ」

導入:なぜ「成長」には経験が必要なのか?

私たちは、日々たくさんの経験をしています。
けれども、そのすべてが「学び」や「成長」につながっているとは限りません。

「同じような経験を何年もしているのに、あまり変化がない」
「失敗をくり返している気がする」

そんなときにこそ注目したいのが、「経験学習(Experiential Learning)」という考え方です。
ただ経験するだけでなく、経験から学ぶ力を高めることで、人はもっとしなやかに、もっと自分らしく成長できます。


経験学習とは?―コルブの経験学習モデル

経験学習は、アメリカの教育学者デービッド・コルブによって体系化された学習理論です。
彼の提唱する「経験学習モデル」は、以下の4つのサイクルで構成されています。

  1. 具体的経験(Concrete Experience)
     → 実際にやってみる、体験する。

  2. 省察(Reflective Observation)
     → その体験を振り返り、「何が起きたか?」を考える。

  3. 概念化(Abstract Conceptualization)
     → 振り返りから意味を見出し、学びを言語化・理論化する。

  4. 能動的実験(Active Experimentation)
     → 学んだことを、次の行動に活かして試してみる。

このサイクルを何度も回すことで、経験は単なる「出来事」ではなく、「自分を育てる栄養」になります。


経験学習の実践例:こんな場面で活かせる!

● 仕事の中で

  • プレゼンで失敗した → なぜうまくいかなかったか?どんな工夫があればよかったか?

  • チームでの衝突 → 何が原因だったか?自分の関わり方にどんな特徴があったか?

● プライベートで

  • 趣味を通じての挑戦 → どうやって成長した?どんな工夫が効果的だった?

  • 人間関係の葛藤 → 感情をどう捉え、次にどうつなげたか?


自分らしく成長するための「問い」

経験学習を深めるには、「振り返るための問い」を持つことがとても大切です。
以下のような問いを、ぜひ習慣にしてみてください。

  • この経験から、自分は何を感じた?

  • 何がうまくいき、何がうまくいかなかった?

  • 次はどんなふうにやってみたい?

※LEGO® SERIOUS PLAY®のような手法を使うと、「感覚」や「感情」を可視化しながら問いに向き合いやすくなります。


経験は「宝の山」になる

人は、何歳になっても成長できます。
大切なのは、**ただ経験するのではなく、「経験から学ぼうとする姿勢」**です。

いま目の前にある日常の一つひとつが、あなたの成長の材料です。
それをどう調理するかは、あなた次第。

「経験を学びに変える力」―それこそが、真の意味で「自分を生きる」第一歩かもしれません。


おわりに

LACISAでは、経験学習のサイクルをベースにしたファシリテーションや、LEGO® SERIOUS PLAY®を活用した自己理解・キャリア探求のワークショップも行っています。
「経験を学びに変えたい」と思った方は、ぜひ一度、体験してみてくださいね。

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