“Why”で失敗する!問題解決のコツ
「なぜだ⁈」その問いが落とし穴!
問題が起きたら、つい「どうしてこんなことになったんだ?」と原因探しに夢中になっていませんか?
「なぜなぜ分析が有効だ!」なんて、知識をひけらかして得意げになる人もいるかもしれません(笑)。でも実は、「Why(なぜ)」から始めると、問題解決が失敗しやすくなるんです。
Whyから始めると失敗する理由
1. 誤った前提に基づく場合 例えば、売上が下がった原因を「商品の魅力が落ちたせいだ」と決め付け、その改善に全力を注いだとします。でも、実際の原因が「宣伝不足」や「競合他社の新製品」だったらどうでしょう?どんなに商品を改良しても効果が出ません。「なぜ」の問いで方向性を誤ると、時間やコストを無駄にするだけでなく、チーム全体が徒労感に苛まれる結果に。「決め付け」を避けるためにも、まずは現状を冷静に見極めることが大切です。
2. 原因追求に偏りすぎるケース 例えば、製造ラインで不良品が急増したとします。「なぜ不良品が出ているのか?」を徹底的に調べようとして、設備や作業員、材料など幅広い可能性を次々と調査した結果、関係の薄い部分にまで手を広げてしまうことがあります。その間に、不良品が出荷されてしまえば、顧客からの信頼を損ねかねません。原因を深掘りするのは重要ですが、幅広すぎるアプローチは無駄を生むだけです。まずは「不良品を出荷しない」ための即時対応が必要です。
3. 感情的な衝突を招くケース チームのプロジェクトが納期遅れになったとき、「なぜ遅れたのか?」と問い詰めると、責任の押し付け合いになりがちです。これでは、チームの雰囲気が悪くなるだけでなく、問題解決が遠のいてしまいます。原因追求よりも、「どうすれば遅れを取り戻せるか」を全員で考えるほうが、前向きで効率的です。
では、どこから始めるべきか?
答えは「What」です。
何が問題なのか?
ここからスタートすることが重要です。問題解決に関わる全員が、「何が問題なのか」を共通認識として持つこと。それが、問題解決の最初の一歩です。
例えば、不良品の問題なら、「製造ラインAで10%の不良品率が発生している」といった具体的な現象を共有します。現状を明確に共有することで、次のアクションをスムーズに導き出すことができます。
まとめ
「Why」から始めると、原因探しに偏りすぎたり、感情的な衝突を招いたりすることで、問題解決がうまくいかないことがあります。代わりに、「What」から始めて、現状を正確に把握し、全員で共通認識を持つことが大切です。
次回は、「What」から始めた後の具体的なステップについてお話ししていきます!
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投稿記事の写真:UnsplashのRemy_Lozが撮影した写真
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